電波の送受信でしょっちゅう出てくるLC回路。難しい事は抜きにして回路シミュレータでグラフを作って見てみます。
まずは、複数の周波数が混ざった交流電源を作ります。
電圧源3つをそれぞれ、10Hz,100Hz,1kHzの交流に設定します。
あと内部抵抗を設定しないとエラーが出るので1Ωくらい入れておきます。
これの電圧を見てみます。
波形を見ると、干渉の様子がよくわかります。FFTの結果を見ると、10Hz, 100Hz, 1kHzで高いスパイクが立っています。
直列LC回路
まずはLとCを直列で繋いでみます。LC回路の共振周波数は、1/(2π・√(LC))です。L=0.0001のとき、C=0.00025とすると、約1kHzで共振するはずです。
1kHzで共振する直列LC回路を繋いだ電源電圧を見てみると、1kHzのスパイクが刈り込まれているのがわかります。共振周波数付近の周波数成分を通さないカットフィルタとして機能するというわけです。
100Hzに共振させて、10Hzと1kHzの合成波を取り出したのが次の図です。
共振の様子は電流を見てみるとわかります。高周波、低周波成分は混ざっているものの100Hzの正弦波に近い波形です。これを取り出せばパスフィルタになるんだと思います。
いらない周波数をカットしていって、欲しいものだけ取り出すってこともできます(下図)が、普通は混ざっている周波数が多いのでこういうことはあんまりしなさそう。
並列LC共振回路
こっちはあんまり自信ないです。
多分こういうことだと思うんですよ。この図だと、LC並列回路が10Hzで共振していて(I(L1),黄緑)、出力電圧(赤)はおおざっぱに10Hzの正弦波になっています。高周波成分が結構残っているんですが、これはチョークコイルとかで均すってことだと思います。
図は10Hzを取り出したもので、スペクトルをみると100Hzと1kHzでもスパイクは立っているんですが、グラフはデシベル表記なので、10Hz成分が他の成分に比べてかなり大きいのは間違いないです。
実験中にすごくきれいな波形が出てきて惑わされたんですが、これは共振というより発振ですね。
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