ハーフブリッジドライバ回路の実験

こんばんは。毎度お馴染み山下です。

もうずっとやっている無線給電ですが、この記事で基板作成までしたものの、MOSFETのスイッチング動作についての理解が甘く、回路の再検討をする必要に迫られました。ヒートシンク取り付け用の穴が開いているのを見て、発熱はするものだと勘違いたのですが、大阪は日本橋のシリコンハウスのものづくり工作室で、安藤さんという方に、MOSFETのスイッチングについてレクチャーして頂いて、発熱しない使い方とその動作原理を教えてもらいました。

ZVS(ゼロ電圧スイッチング)といって、ドレイン-ソース間の電圧をゼロにしてスイッチする技術があって、シングルのFETでLC共振を利用する方法と、ハーフブリッジ回路を構成する方法があるようです。勉強したことは後日記事にしようと思います。

ハーフブリッジ回路は専用のドライバICがあって、比較的作りやすそうだと考えたので、今日はこれを試してみました。

ブレッドボードに構成したハーフブリッジ回路
ブレッドボードに構成したハーフブリッジ回路

いきなりブレッドボードで試作したので、回路図は作っていませんが、考えていたより複雑になりました。

555の50%オシレータの出力を、XORゲート4つに通してデッドタイムを付きの相補信号を作って、それでゲートドライバICのIRS2110を駆動するという構成です。

トランスを駆動する実際のユースケースを模して、トランスを咬ましてスピーカを駆動する実験の動画です。MOSFETは手で触ってみた限り、全く発熱していません!素晴らしい。

異なる電源電圧を3つ作る必要があったりして、部品点数が多く、きちんと動かすのに時間がかかりました。

12Vのレギュレータを持っていなかったので、9Vレギュレータのコモンを浮かせて通常より高い電圧を作る小技を使いました。これ便利ですね。(参考文献を参照のこと)

明日以降このドライバ回路で無線給電実験を続けます。

参考:

LISPing at the end of time.